#35 闘っている人への接し方
重度の病気に罹りながらも、闘いながら生きようとする人を何人か見てきた。
ぼくは彼らにかける言葉を持たない。
「頑張ってください」は頑張っていない人に言う言葉だし、
「応援しています」もどこか他人事に聞こえるし、
「また会いましょう」と未来を示唆する言葉も虚しいし、
と、いつも迷う。
本音を言えば、どこまでいってもあくまで対岸の火事の出来事だと考えている節もあり、
病室を離れた数分後にはその日の夕飯何食べようと考えていたりもする。
どれだけ歩み寄っても、当事者以上に当事者の気持ちにはなる事は難しい。
それでも気持ちを近づけたいと思うのもまた本音である。
しかし、こういう時言葉は恐ろしく無力だ。
何を言っても空々しく響く。
(特にぼくは普段から「心込もってないね」と俳優失格の烙印を色んな人から押されている。)
だからぼくは身体的に触れるようにしている。
肩に触れたり手を握ったり、握手をしたりハグをしたり。
無論、それでも何か通じたかどうかなんてわからない。何も通じないかもしれない。
でも他にできる事が見つからない。できる事をやるしか無い。
明けない夜は無い。
とてもどうでもいい事だが、
明けない夜は無い と
萎えない僕はゲイ って、響きがとても似ている。
*写真は先日のライブの際にお客様より頂いた物です。この場を借りて御礼申し上げます*
*本文とはびっくりするぐらい一切、関係ありません*
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