#60 デビュー☆
事件は大阪で起きた。
新幹線から新大阪駅のホームに降り立った瞬間、くしゃみが止まらなくなったのだ。
いよいよか。。。
誰にでも罹る可能性があるという花粉症。
これまで対岸の火事として扱っていたこの症状が、いよいよ我が身に降り掛かってきたことをぼくは瞬時に悟った。
こより状にしたティッシュをずーっと鼻の穴に入れられている感覚である。
なるほど確かにやっかいだが、記念すべきデビュー日。まずは楽しむことにしよう。
くしゃみは、"飛沫型" と "ストップ型" の大きく2パターンに分けられる(長澤調べ)。
飛沫型は、「ハックション」と叫びながらいろんな泡沫を飛び散らすタイプだ。このくしゃみの後に「あーちくしょー」と一言漏らせば "オヤジ型" である。
ストップ型は自分の口腔内でくしゃみの一部始終を完結させるタイプ。何かを飛び散らして周りに迷惑をかける事はないがくしゃみの勢いをそれ以上の力で止めるので、一回ごとに自分の寿命を縮めている。別名、"短命型"。
ぼくはこの短命型と飛沫型を使い分けることができる "スイッチ型" である。
(ご存知の通り、現在の日本で存在が確認されているスイッチ型はわずか4名のみ)
花粉症の猛威をスイッチで味わいながらホテルへ向かった。
通り過ぎたコンビニの数より多く、ぼくはくしゃみをした。
それ以来、ぼくはなぜか毎朝起きてからのくしゃみが止まらない。
夜は平気なのになぜだろう。
不思議だ。
長澤、デビューしました。
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